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健康診断のあと、事業者がすることが4つ
9月は職場の健康診断実施強化月間です。実施だけでなく、そのあとの意見聴取と措置まで、事業者の義務とされています。
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9月は「職場の健康診断実施強化月間」です。全国労働衛生週間の準備月間にあたり、健康診断とその事後措置の徹底を、厚生労働省が集中的に呼びかける期間になっています。
呼びかけの中心は、実施率ではありません。実施したあとに何をするかです。
健康診断の実施、医師からの意見聴取、意見を勘案した措置。どれも労働安全衛生法にもとづく事業者の義務です。
結果が返ってきてから、することが4つ
厚生労働省がこの月間で示している流れは、次の4つです。健診を受けさせるところまでで終わりではありません。
STEP 01
健康診断を実施する
雇入れ時と、1年以内ごとに1回の定期健診。実施そのものは事業場の規模を問わず必要になる。
STEP 02
結果を本人に通知し、記録を保存する
結果は労働者に通知する。事業者も結果を保存する。ここまでは健診の事務として動いていることが多い。
STEP 03
有所見者について、医師から意見を聴く
就業上の措置が必要かどうかを医師に聴く。実務でいちばん抜けるのがここ。誰について、誰に聴くかが決まっていないと止まる。
STEP 04
医師の意見を勘案して、措置を決める
就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮など。医師の意見を踏まえ、本人の実情を考慮して事業者が決める。
いちばん抜けるのは、3番目
ご相談でよくうかがうのは、実施と通知までは動いているのに、意見聴取が止まっている状態です。結果表を綴じたファイルが棚にある、というところで一年が終わります。
止まる理由ははっきりしています。誰について聴くのかと、誰に聴くのかが決まっていないからです。決まっていないことは、忙しい月には後回しになります。
誰について聴くのか
所見のあった方です。健診機関の判定をそのまま使うのか、社内で範囲を決めるのか。先に決めておかないと、結果が届くたびにその場で迷うことになります。
誰に聴くのか
産業医を選任している事業場は産業医です。選任の義務がない規模では、聴く先を先に決めておきます。50人未満の事業場には地域産業保健センターの支援があり、健診結果についての医師からの意見聴取もその範囲に入っています。何を頼めるかは決まっているので、先に確認しておきます。
いつまでに聴くのか
期限を決めていないと年度末になります。「結果が届いた月のうちに」と決めるだけで動きます。健診の時期が毎年同じなら、そこに固定してしまうのが確実です。
聴いた結果をどう残すか
医師の意見の内容と、それを受けて会社が何を決めたか。措置を行わないと判断した場合も、そう判断したことを残します。記録が無いと、翌年の担当者には何も伝わりません。
人数が少ない事業場ほど、抜けやすい
厚生労働省の資料は、一般に小規模な事業場で実施率が低いことに触れ、規模にかかわらず事後措置まで徹底するよう求めています。
人数が少ないほど、担当者は兼務で、産業医もいません。抜けやすい条件がそろっています。だからこそ、上の4つを紙1枚にして残しておく価値があります。手順が書いてあれば、担当者が替わっても同じ順番で回ります。
問診票に、女性の健康課題が加わった
この月間の重点は年度ごとに見直されます。近年は、健康診断と事後措置の徹底、医療保険者との連携に加えて、女性の健康課題に関する理解の促進が挙げられています。一般健康診断の問診票にも、女性特有の健康課題に関する質問が加わりました。
大切なのは、その位置づけです。
女性の健康問診は、事業者に義務づけられているものではありません。回答が健診機関から事業者へ直接提供されることもありません。
目的は、ご本人が自分の状態に気づき、必要なときに医療機関にかかれるようにすることです。会社の側ですることは、相談できる先を用意しておくことと、研修などで理解を広げることになります。結果を集めることではありません。
今年の健診、意見聴取まで終わっていますか
人事・総務のご担当者と最初に決めるのは、4つのうち3番目と4番目です。誰について、誰に、いつまでに聴くか。そして、聴いた結果をどう扱うか。ここが決まれば、あとは毎年同じことの繰り返しになります。
はじめてのご相談では、3つだけうかがいます。今年の健診をいつ実施したか。所見のあった方が何人いるか。そのうち誰について、誰に意見を聴いたか。オンラインで30分ほどで、この時点で費用はかかりません。
この3つで、止まっている場所が分かります。実施の時期が遅くて年度内に間に合わないのか、有所見者の範囲が決まっていないのか、聴く先が無いのか。詰まっている箇所によって、次にすることが変わります。
当事務所は保健師として、有所見の方の整理から、意見聴取の段取り、措置を決めるところまでご一緒します。健診結果にもとづく保健指導は保健師が担える範囲なので、そこも合わせてお引き受けできます。
業務の範囲
この記事は掲載時点の内容にもとづく一般的な解説です。個別の取り扱いは所轄の労働基準監督署にご確認ください。
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