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産業保健の助成金は、取り組みを始める前に調べる
多くの制度は、取り組みを実施する前に手続きを求めます。実施してから気づいても間に合いません。制度の中身より、調べる順番の話です。
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産業保健の取り組みを進めたあとで、「あれは助成金の対象だったのでは」と気づく。ご相談のなかで、時期を問わず出てくる話です。
このとき多いのは、制度そのものを知らなかったというより、知ってはいたが、調べるのが実施のあとになったという状態です。
産業保健に関わる助成金は、多くが「取り組みを実施する前」に手続きを求めます。実施したあとに申し込むことはできません。
要件を満たしていても、順番で落ちる
助成の対象になる取り組みを、実際にきちんと行っていた。記録も残っている。それでも支給されないことがあります。事前に必要な手続きを踏んでいなかった、というだけの理由です。
これは制度の側から見れば当然の設計です。助成金は「これから取り組むこと」を後押しするための仕組みなので、すでに終わったことに後から出すようにはできていません。ただ、実務のほうは逆の順番で進みがちです。まず現場の必要があって、動き出して、落ち着いてから予算の話になる。
だから、順番を先に決めておく必要があります。
STEP 01
やることを決める
健康管理体制の整備、ストレスチェックの実施、産業保健スタッフの関与。まず産業保健として必要なことを決める。助成金に合わせて取り組みを決めない。
STEP 02
対象になりうる制度を確認する
その年度に実施されている制度のうち、事業場の規模と取り組みの中身で要件を満たしうるものを絞る。ここが実施より前にある。
STEP 03
事前の手続きを済ませる
計画の届出や事前の申し込みが必要な制度が多い。この段階を飛ばすと、あとの工程をどれだけ丁寧にやっても支給されない。
STEP 04
取り組みを実施する
決めた内容のとおりに実施する。届け出た計画と実際の中身がずれると、そこも支給されない理由になる。
STEP 05
記録を残す
実施した日、対象者、内容、誰が担当したか。申請の裏づけになるのは記録であって、記憶ではない。
STEP 06
申請する
書類の作成と提出はご担当者、または顧問の社会保険労務士が行う。産業保健の実施内容についての説明はこちらで用意する。
調べる前に、手元に揃えておくもの
産業保健関係の助成金は、事業場の規模や産業保健スタッフの関与の形で要件が切り替わります。この4つが分からないと、制度の一覧を見ても自社が当てはまるかを判断できません。
常時使用する労働者の数(事業場ごと)
会社全体ではなく事業場ごとに数えます。50人を境に義務の範囲が変わり、助成の要件もこの区分に沿っていることが多くあります。パートやアルバイトも、勤務時間や契約期間の条件を満たせば含まれます。
事業場がいくつあるか
拠点が分かれている場合、どの事業場を対象にするかで要件も金額も変わります。まとめて1件として扱えるとは限りません。
産業医・保健師がどう関わっているか
選任しているのか、外部に委託しているのか、関与がないのか。産業保健スタッフの関与の形そのものが要件になっている制度があります。
その取り組みをいつ実施する予定か
いちばん重要です。事前の手続きが間に合うかどうかが、これで決まります。「そのうち」では判断できません。
年度で変わることを前提にする
産業保健に関わる助成金は、名称も要件も予算額も年度ごとに見直されます。前年に使えた制度が今年は形を変えている、ということが普通に起こります。予算に上限があるため、年度の途中で受付が終わることもあります。
人事・総務のご担当者が本業のかたわらでこれを追い続けるのは、現実的ではありません。毎年ぜんぶ調べ直すのではなく、取り組みを決めた時点で、その都度確認するという形にしておくほうが続きます。
このページには個別の制度名や金額を載せていません。年度ごとに変わるうえ、古い情報が残っていると判断を誤らせるためです。ご相談の時点で有効な情報をお伝えします。
業務の範囲
顧問の社会保険労務士がいらっしゃる場合は、産業保健の実施内容をこちらから直接ご説明します。いらっしゃらない場合も、申請そのものはご担当者が進められる形で情報をお渡しします。