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全国労働衛生週間の準備期間に、体制の抜けを洗い出す

毎年10月の全国労働衛生週間には、9月のひと月が準備期間として置かれています。ポスターと講話で終わらせず、健康管理の体制を点検する1か月に使えます。

公開
全国労働衛生週間 準備期間
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全国労働衛生週間は、毎年10月1日から7日までの1週間です。その前のひと月、9月1日から30日までが準備期間と定められています。ポスターの掲示、社内への周知、職場の点検といった取り組みを、この期間に行うことが想定されています。

中小企業の総務のご担当者にとっては、「今年は何をするか」が回ってくる時期です。そして多くの場合、去年と同じことをします。ポスターを貼り、朝礼で衛生に関する話をし、写真を撮って記録に残す。

この1か月は、行事の準備ではなく、健康管理の体制を点検する期間として使えます。年に一度、外から締切が来る貴重な機会です。

行事のための行事にしない

産業保健の実務は、締切が外から来ません。健診の実施時期は決まっていますが、事後措置がどこまで進んでいるか、休職の手順が更新されているかを誰かが問うことは、通常ありません。だから後回しになります。

全国労働衛生週間は、その数少ない例外です。「準備期間」という枠が制度として用意されていて、社内でも時間を取りやすい。ここに点検を差し込んでおくと、翌年も同じ時期に同じ点検が回るようになります。

点検の結果は、10月または11月の衛生委員会の議題に載せます。委員会の議事録に残れば、それ自体が翌年の出発点になります。

9月に見ておく6か所

  • 健康診断の受診率と、未受診者の把握

    誰が受けていないかを名簿で出せる状態になっているか。年度末になってから追いかけると間に合いません。9月時点で未受診の方が残っているなら、案内のしかたから見直す時期です。

  • 有所見者への事後措置

    所見のあった方について、医師からの意見聴取が行われ、就業上の措置の検討と記録が残っているか。健診を実施することより、こちらのほうが手間がかかります。名簿と記録の突き合わせで抜けが見えます。

  • 長時間労働者への面接指導

    対象者を抽出する仕組みが動いているか。勤怠のデータをどこから取り、誰が確認し、本人にどう案内しているか。申出がゼロの月が続いている場合は、案内が届いていない可能性を先に疑います。

  • ストレスチェックの実施と、そのあと

    今年の実施時期が決まっているか。前年の集団分析の結果が、何かの判断に使われたか。結果表を配って終わりになっているなら、今年は読み解く場をつくるところまでを計画に入れます。

  • 衛生委員会の議事

    毎月開催されているか、報告だけで終わっていないか。議事録に「審議した」と書ける中身があるか。年間の議題をあらかじめ決めておくと、この点検は不要になります。

  • 健康情報の取扱いと記録の保管

    健康診断の結果やストレスチェックの記録を、誰が見られるのか、どこに保管し、いつまで残すのか。取扱いのルールを定めることが求められています。担当者が替わっても続く形で文書になっているかを見ます。

全部を直そうとしない

6か所すべてに抜けが見つかることは珍しくありません。それを1か月で埋めようとすると、どれも中途半端になります。

この点検で得たいのは、直った状態ではなく、どこが抜けているかを言葉にした一覧です。優先順位をつけて、今年はここ、来年はここ、と決める。そのうえで、いま止まっているものから着手します。

多くの会社で、すでにできているものが想像より多く見つかります。ゼロからつくり直すことは、ほとんどありません。

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