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集団分析を、管理職と読む会をつくる
結果表を配っただけでは職場は変わりません。数値を管理職と一緒に読み、着手する一つを決めるところまでを場にします。
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10月10日は世界メンタルヘルスデーです。社内で何かをするなら、この日を口実に管理職を集められます。秋にストレスチェックを実施した会社では、ちょうど集団分析の結果が返ってくる時期とも重なります。
ただ、結果表が届いたあとの扱いは、多くの会社で止まります。部署ごとの数値が並んだ表を配って、それで終わる。
集団分析は、結果を出すことが目的ではありません。職場の何を変えるかを決めるための材料です。
配ると、身構えられる
結果表をそのまま管理職に配ると、多くの場合こう受け取られます。「うちの部署の点が悪いと言われた」。数値だけが手元に残ると、評価されたと感じるのは自然なことです。
そうなると、次に起きるのは改善ではなく防御です。回答した部下を探そうとしたり、来年の受検を面倒に思ったりする。集団分析が職場を悪くする、という逆の結果になりかねません。
避けるには、渡し方を変えるのではなく、一緒に読む場をつくるしかありません。数値の意味を説明する人と、現場の心当たりを知っている人が、同じ場にいる必要があります。
0〜10分
何のための場かを先に言う
部署の評価ではないこと、犯人を探す場ではないこと、この場で決めるのは「次に何を一つやるか」だけであることを、最初に言葉にする。
10〜30分
数値の読み方を説明する
何を測っている項目なのか、全社平均との差はどの程度なら差と言えるのか。実施者が担う部分。ここを飛ばすと、あとの議論が数値の当てっこになる。
30〜60分
心当たりを出してもらう
数値の解釈ではなく、実際の場面から話す。「この時期は毎年こうなる」「あの工程は人が足りていない」。管理職しか知らないことが出てくるのはここ。
60〜80分
変えられるものと、変えられないものを分ける
受注量や人員配置のように、その場では動かせないものがある。分けておかないと、全部が「どうにもならない」になって終わる。
80〜90分
着手する一つを決める
誰が、いつまでに、何をするか。一つでよい。決まったことは衛生委員会の議題に載せ、議事録に残す。
配る資料を絞る
自部署と全社平均だけを渡す
他部署の数値や順位表は配りません。比較が始まると、改善ではなく順位の話になります。全体の傾向は実施者が口頭で補います。
人数の少ない単位では出さない
集計する単位が小さいと、誰の回答かが推測できてしまいます。おおむね10人を下回る単位では結果を提供しない扱いが指針で示されています。部署をまたいでまとめるか、その単位は出さないかを先に決めておきます。
前年の結果を並べる
単年の数値だけでは高いのか低いのかが判断できません。前年と並べると、変化が見えます。だからこそ、調査票を毎年変えないほうがよいという話にもなります。
その場で配って、回収する
事前に配ると、会の前に解釈が固まってしまいます。持ち帰りたい場合は、扱いのルールを決めたうえで渡します。
実施者が入る意味
この場は、人事・総務のご担当者だけで回すと難しくなります。数値の説明をする人が社内の評価に関わる立場だと、どう言っても評価の話に聞こえるためです。
実施者を外部に置いていると、この場面で効きます。結果を人事から切り離して扱える立場の人間が、数値の読み方だけを担う。そのうえで、職場をどう変えるかは社内の方が決める。役割が分かれているほうが、話が進みます。
集団分析とその活用は努力義務とされていますが、ストレスチェックを職場の改善につなげるうえでは、ここが実質的な出発点になります。