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健康経営優良法人の申請、今年に間に合うかの見立て
申告するのは、申請の前の一年に実施した取り組みです。思い立った月から始めても間に合わない項目があるため、まず現状で出せるかどうかを見ます。
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健康経営優良法人の申請の受付は、年に一度です。時期は年度ごとに見直されるため、必ずその年度の運営事務局の案内で確認してください。ここでは、日程そのものより手前にある「今年出せるかどうか」の見立て方を書きます。
この時期にうかがうご相談で多いのは、次のようなものです。取引先から認定の有無を聞かれた。金融機関にすすめられた。採用で示したい。それで調べ始めたが、認定基準の項目が多く、自社のどれが該当するのか読み取れない。
申告するのは、申請の前の一年に実施した取り組みです。申請書を書く時点で実績がないものは、その年は申告できません。
申請書は書けても、中身が要る
認定基準の項目は、経営理念や方針の明文化、健康づくりを進める組織体制、具体的な施策の実行、その評価と改善、法令の遵守——といった区分で並びます。中小規模法人部門では、必須の項目に加えて、選択項目のうち一定数を満たすことが求められます。
このうち、方針の明文化や組織体制の整備は、決めて文書にすれば比較的短期間で形になります。一方、健診の受診率や事後措置、長時間労働への対応、相談体制の運用といった項目は、一年をとおして実際に動いていた実績が要ります。ここが「思い立った月から始めても間に合わない項目」です。
逆に言えば、産業保健の実務が普通に回っている会社では、すでに満たしているものが想像より多く見つかります。足りないのは取り組みそのものではなく、それを申告できる形に整理する作業だった、ということもよくあります。
今年出せるかを見る4つの問い
健診の受診率と事後措置の実績を、記録から出せるか
受けた人・受けていない人の名簿、所見のあった方への対応の記録。これが出せない場合、申告の裏づけがないことになります。まずここを確認します。出せるなら、多くの必須項目は見通しが立ちます。
健康づくりを担当する体制が、社内で決まっているか
誰が旗を振るのか、経営層のどなたが関与しているのか。人が決まっていれば、明文化そのものは短期間でできます。決まっていない場合は、申請の前にそこを決める必要があります。
この一年に実施した取り組みを、いくつ挙げられるか
研修、健康に関する情報提供、相談の受付、長時間労働への対応。日常的にやっていることが申告の対象になっていることに、気づいていないケースが多くあります。まず棚卸しをします。
残りの期間で、実施できる項目があるか
申請までに間に合う取り組みがあれば、そこを埋めて出す判断ができます。間に合わないものが多ければ、今年は見送り、来年に向けて一年をかけて実施するほうが確実です。ここが今年出すか来年に回すかの分かれ目になります。
来年に回す、も判断のひとつ
急いで形だけ整えて申請すると、認定されたとしても、翌年の更新でつまずきます。認定は一年ごとの更新なので、実際に運用できていない取り組みは、次の年に申告できなくなるためです。
そして、認定そのものが目的になると、社内に何も残りません。初年度は担当者が集中的に手を動かして通せても、翌年になるとその取り組みが続いていない——という状態は、よくうかがう話です。
だからご相談では、最初に「何のために取るのか」をうかがいます。採用で示したいのであれば、認定のロゴを出すだけでなく、実際に働く人が実感できる取り組みが伴っていないと逆効果になります。目的がはっきりすれば、力を入れる項目も決まります。
助成金とあわせて確認しておく
認定基準を満たすために新しく始める取り組みが、産業保健関係の助成金の対象になることがあります。多くの制度は取り組みを実施する前に手続きが必要なので、着手を決めた時点で一度あわせて確認しておくと、進め方を組み立てやすくなります。
業務の範囲
「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。健康経営優良法人認定制度は経済産業省が制度を設計し、日本健康会議が認定を行うもので、当事務所は認定機関ではありません。
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