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ストレスチェックを秋に実施するなら、8月に決めておくこと
実施の前に決めておく事項は5つあります。衛生委員会での調査審議が必要なものが含まれるため、実施月の直前に動くと間に合いません。
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ストレスチェックを秋に実施する会社は多くあります。年度の前半に健康診断を行い、その事務が落ち着いた頃にストレスチェックを回す。年に一度と決められている検査なので、前年と同じ時期に置いておくと管理しやすい、という理由もあります。
そうすると、8月は「今年はどうするか」を決める月になります。ここで決めきれずに9月を迎えると、実施そのものが年末に押し出されます。
決めるべきことのうち、いくつかは衛生委員会で調査審議することになっています。委員会が月に一度しか開かれない会社では、これが実質的な締切になります。
去年と同じ、で申出がゼロになる
実施までの手順は法令で細かく決まっている一方、そのあとをどう扱うかは各社に委ねられています。そのため、いったん形ができると、翌年からは前年の書類を差し替えるだけになりがちです。
よくうかがうのは、受検率は出ているのに、高ストレスと判定された方からの面接指導の申出がゼロだった、という状態です。これは従業員に問題があるからではありません。多くの場合、申し出た先で何が起きるのかが伝わっていないからです。
申出の案内文、結果を誰が見るのか、人事評価には使われないこと。この説明のしかたは、実施の前に決める「従業員への案内」の中身そのものです。つまり、8月に決めることの質が、そのまま12月の申出の数になって返ってきます。
8月に決める5つ
実施者を誰にするか
ストレスチェックの企画と結果の評価を担う役割です。医師、保健師、または所定の研修を修了した看護師・精神保健福祉士・公認心理師が務めます。社内に該当する方がいない場合は、外部への委託が現実的な選択肢になります。当事務所は保健師としてこの役割をお引き受けします。
実施事務従事者を誰にするか
調査票の配付や回収、データの入力など、個人の結果を取り扱う実務を担う役割です。人事について直接の権限を持つ方は就くことができません。総務のご担当者が人事も兼ねている中小企業では、ここでつまずくことが多いため、早めに整理しておきます。
調査票を何にするか
国が示している項目数の少ない調査票を使うか、項目数の多いものを使うか。項目を増やせば集団分析で見える範囲は広がりますが、回答の負担も増えます。前年と変えると経年の比較ができなくなるため、変えるなら理由を持って変えます。
どの範囲の従業員を対象にするか
契約期間や労働時間で対象が決まる部分がありますが、対象外の方にも希望すれば受けられるようにしている会社もあります。派遣で就業している方、複数の事業場にまたがる方の扱いも、ここで決めておきます。
結果をどう扱い、集団分析をどの単位で出すか
個人の結果は本人に直接通知し、本人の同意がなければ会社には提供されません。集団分析は部署などの単位で傾向を見るものですが、人数が少ない単位で出すと個人が推測できてしまいます。何人以上をひとまとまりにするかを、先に決めておきます。
衛生委員会の日程から逆算する
上の5つのうち、実施体制や調査票、対象範囲といった事項は、衛生委員会で調査審議することとされています。委員会が毎月第3週にしか開かれないのであれば、そこに議題として載せるための資料を、その前の週までに用意することになります。
実施を11月に置くとして、結果の通知と面接指導の案内まで含めると、実際に動き出すのは10月です。その前に委員会での審議と従業員への案内があるので、9月には資料が出来ていなければいけません。8月に決める、というのはそういう逆算です。
なお、検査結果の記録は5年間保存することが求められます。どこに、誰が見られる形で保管するのかも、実施の前に決めておく事項です。
50人未満の事業場の場合
常時使用する労働者が50人未満の事業場では、実施は現在のところ努力義務とされています。ただし、法改正により、50人未満の事業場にも実施が義務づけられることが決まっています。施行の期日は政令で定められます。
いま見送っている場合も、いずれ対応が必要になります。決めることは義務化の前後で変わりません。人数が少ないうちに一度実施しておくほうが、手順を作る負担は小さくて済みます。
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